カルキ抜き剤・水質調整剤・塩素中和剤と銅治療

トリートメント水槽で魚を銅治療していると、生物相に影響が出るので濾過槽が使用できません。なので、治療中はアンモニア濃度に注意する必要があります。僕は銅治療にSeachemのCupramineを使用しています。水換えして銅を再添加するのが面倒なので、アンモニア中和剤を使用しようと考えました。使用する前に「PrimeとCupramineは同時使用駄目」ということを思い出しました。

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Seachem(シーケム)のKanaplex(カナマイシン)で治療

自分のミスで検疫が大丈夫とおもった魚を水槽に入れたら、検疫が充分じゃなかったみたいでバクテリア・ウイルスに罹患しており水槽内の他の魚にも広がってしまいました。それにより、貴重な数個体が犠牲になってしまいました。

1個体はSeachemのParaGuardで治療を開始したんですが、治療が遅すぎたのか翌朝にはおなくなりになっていました。ParaGuardの成分は、マラカイトグリーンのようなのでもしかしたら添加した量が多すぎたのかもしれません。

Seachemは、病気の原因によって以下のようなチャートが用意されており、どの薬を使えばよいか分かりやすくなっています。

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餌食でどれだけリン酸塩を水槽にいれているか

最近見たビデオで、栄養塩を上手くコントロールするには餌食の量を一定にするってことを知りました。生体の量が変わらず、餌食の量が一定なら、水槽内にはいる栄養塩の量は同じはずです。餌食量を倍にすれば、当然水槽に入る栄養塩の量も倍になります。特に餌食からは、リン酸塩が入る量が気になると思うので、それに注目して、餌食でどらだけリン酸塩を入れているか計算してみましょう。

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レフジウムに関する間違い

レフジウムって一番僕が好きなコンセプトなんですが、サンプエリアに場所がなかったり、使用している濾過システムの関係で設置できなかったりと、中々個人的に設置する機会がないです。

レフジウムに入れる海藻で一番人気あるのは、英名Chaeto、日本ではホソジュズモと流通しているものです。日本でまだなかった当時に、アメリカからジップロックにいれて持ち帰り、何人かのアクアリストにあげたのが懐かしいです。

Bulk Reef SupplyのYoutubeビデオでレフジウムにありがちな間違い15選があったので、それを解説したいと思います。

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塩化ランタンでリン酸塩除去

液体型のリン酸塩除去がありますが、多分殆どが塩化ランタンを使用していると考えられています。日本だとUltraLifeのフォスフェイトリムーバーが販売されていますね。塩化ランタン自体、アクアの趣味では随分前から使用されているようです。しかしながら、塩化ランタンの特性をちゃんと理解していないと、大きな事故につながることがあるようです。そんな塩化ランタンの使用方法について書いてみたいと思います。 “塩化ランタンでリン酸塩除去” の続きを読む

活性炭とGFOの良くある間違い

今回の記事は、Bulk Reef SupplyのHow PURIT or Chemi-Pure works? Carbon in a filter sock? These and More Top 22 Filter Media Mistakesを元に書いてます。

この元にしたビデオによると22個も良くある間違いがあるとのことです。活性炭は一般的にもよく使用されているメディアなので、一度よく読んで理解を深めると良いと思います。 “活性炭とGFOの良くある間違い” の続きを読む

ICP-OES検査について パート2

成功例を前回紹介したので、今回は制限や気をつける点を書きたいとおもいます。

1つ目は、ICP-OES検査といっても検出下限がある。1ppbが検出下限のようですが、海水中に含まれる多くの元素がこれよりも10倍以上低い濃度なのです。だから、検査結果に0とあっても本当は0ではないそうです。悪いことに幾つかの検査結果は、ICP-OESで検出できないレベルの濃度をレポートに書いてあること。これは少し悪質な気がしますね。実際測定された値ではないのだから。

2つ目は、多くの重金属類でどのくらいの濃度で生体に問題を与えるのか分かっていないにもかかわらず、許容範囲が示されている。

3つ目は、検査に出す海水をどうやって採取しているか。海水中には、バクテリア、藻類、その他の小さなものが含まれています。これらをフィルターを使用せずそのまま容器にいれて送る人がほとんどだとおもいます。てか、フィルターの仕方もわからないですし、そもそもフィルターの道具もないですから、実際やることは不可能。その場合、輸送時にどうなるかというと、バクテリアや藻類が蒸発して細胞内の元素が検査水に溶け込む、バクテリアや藻類などが検査水の成分を吸収し検査結果の一部項目の値が実際より小さく出る、バクテリアや藻類が検査水の成分を分解したりリリースしたりすることで一部項目の値が実際より大きく出る。本来は、凍らしたり冷やしてOver night便で発送するのがベストだそうですが、そんなことしている人は皆無でしょう。

4つ目は、品質制御です。本来ICP-OES検査機は5回に一回ぐらいの割合で校正が必要だそうです。しかも、操作はトレーニングした人が行うべきで、素人がすると検査結果にも影響がでそうです。この品質制御をちゃんとしていないがために、検査結果が信用できないものになってしまいます。実際とあるICP-OES検査で、同じ時期に検査された検体は水銀濃度がすべて同じ値で報告されていたみたいです。しかも、その水銀濃度は許容範囲の1.8万倍の値。試験している人がまず気づかないのが不思議な感じです。

ICP-OES検査は、成功例をみてもわかるように非常に有効です。ただし、その特徴をちゃんと知り、使用することが重要なポイントとなります。

 

ICP-OES検査について パート1

日本でも流行りのICP-OESの水質検査。もともとはドイツのTriton Labがやりだしたのかな。ドイツらしい化学をもとにした飼育方法の一つですね。下のYoutubeの映像は非常に有名ですね。

本題をICP-OES検査に戻します。Coral誌のVolume 17, Number 3にICP-OESについての記事が載っています。大変興味深い記事なので少し要約したいと思います。

1つ目は成功体験。

Karen Brittain氏といえばマスクドエンジェルフィッシュの養殖を成功させた偉大な方です。この偉大な成功の前には大きな苦労があったようです。その1つですが、稚魚がある一定の期間をすぎると全滅してしまうというものです。何が原因がわからなかったのですが、ICP-OES検査を行ったところ天然海水3倍以上の亜鉛(Zinc)が検出されたようです。どこからこの亜鉛が入り込んだのかわからなかったため、各所の水質をICP-OES検査したようです。結局見つけた原因は、蓋をしていない水を貯めている容器の水だったようです。基準値の約20倍の亜鉛が検出されたようです。この容器の上には錆びた天井ファン常に回っていたそうです。原因を除いたことで、稚魚も今まで全滅していた期間以上に生き延び、養殖に成功したというわけです。

次は、SPSサンゴの不調などをICP-OES検査で原因を特定したけケース。Dan Rigle氏は、ある年センシティブなSPSの調子が悪いことに気付きました。そこでTrirron ICP-OES検査に出した所、銅が3.56ug/L検出されたようです。このぐらいの銅はミドリイシには許容範囲だというのが一般論ですが、彼はそこに疑問をもったようです。Tritonからのアドバイスで何か最近変更していないかと言われたそうです。そこで思い当たったのが、自作サンプです。かれは抗菌されたシリコンを使用してサンプを作成していたのです。そこで大量水換えとサンプのシリコン変更で彼のSPSサンゴは無事に回復したそうです。

次は、海水から100ppbのアルミニウムが検出されたケース。このケースは、セラミックろ材からアルミニウムが溶け出していたそうです。セラミックろ材なんて結構一般的に使用されているとおもうので怖いですね。

最後のJason Langer氏のケースは、人工海水の素が原因だったこと。とある人工海水の素には、カリウム濃度が非常に低かったそうです。人工海水の素として販売しているのだから信頼しがちですが、こういうケースもあるんですね。僕もある人工海水の素で問題があったことあります。そのときは、そのロットが駄目だったようです。ロット毎にばらつきがあるとは怖いことですね。

 

海の化学1(カルシウム、炭酸塩について)

MACNA2019のLou Ekus氏の講演が非常に役にたったので、ポイントだけ翻訳します。

講演の主なポイントは以下

  1. pHと炭酸塩(CO3)の関係は
  2. Ca、CO3、Mgの関係とは
  3. 塩化カルシウムと重曹だけの添加だとイオンバランスが崩れるか。それを起こらせない方法とは
  4. 炭素源を添加するとリン酸と硝酸塩が下がるのか

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