自作カリウム添加剤

水槽サイズが大きくなると、比例して必要な添加剤の量も増えていきます。水槽サイズが比較的大きい海外では、添加剤を自作している人も少なくありません。今回紹介するのは、カリウム添加剤の作り方です。

日本だと中々入手しにくいかもしれませんが、海外では塩化カリウム(KCl)や硫酸カリウム(K2SO4)が一般的の様です。今回はeBayで安価に手に入った塩化カリウムを使用したレシピを紹介します。(5LBで送料込みで約$17)

塩化カリウムの水への溶解度は、水温20度で34.0g/100mlになります。溶け残ると嫌なのでここでは約20gを100mlに溶かす形にします。1000ml(1L)の添加剤を作るとなると200gの塩化カリウムを水に溶かします。

塩化カリウムのモル質量は74.55g/molなので、1Lの水にKCL200gを溶かした時のモル濃度は、200g/L÷74.55g/mol=2.682mol/L。カリウムの原子量は、39.10。なので1mlに含まれるカリウムの量は、2.682x39.10=104.87mg。1ml:104.87mg=1000ml:Z Z=104,870mg=104,870ppm 

Brightwell社のカリウム添加剤Potassionの濃度は80,000ppmなので、濃度としては自作の方が上ですね。

次に自分の水槽のカリウム濃度を10ppmあげたいとします。例えば、総水量400Lの水槽だとすると、10ppmx400L=4,000mgのカリウムが必要になります。  注意:mg/L = ppm

今回作った200g/1Lの塩化カリウム溶液は、4000mg÷104.87mg=38.14mlが必要になります。

塩化カリウムを添加することによる塩素(Cl)濃度の上昇が気になる人もいると思います。海水の塩素濃度は19,000ppmになります。塩素の原子量(35.45)は、カリウム(39.10)とほぼ同等なので、カリウムの濃度上昇と塩素の濃度上昇はほぼ同じと言えます。

カリウムが10ppm上昇するという事は、海水中のカリウム濃度が約400ppmなので2.5%の上昇という事になります。対して、塩素は0.053%の上昇という事になります。ですので、塩素濃度の上昇は気にしなくてよいと言えます。

 

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