活性炭とGFOの良くある間違い

今回の記事は、Bulk Reef SupplyのHow PURIT or Chemi-Pure works? Carbon in a filter sock? These and More Top 22 Filter Media Mistakesを元に書いてます。

この元にしたビデオによると22個も良くある間違いがあるとのことです。活性炭は一般的にもよく使用されているメディアなので、一度よく読んで理解を深めると良いと思います。

  1. GFOを24時間稼働させること
    1. 昔は24時間稼働が当たり前だったようですが、今は期間限定で使用し、リン酸濃度が高くも低くもない状態にすることがベストだそうです。高いリン酸濃度は、サンゴの成長を阻害することは知られていますが、低すぎるのもあまりサンゴに良くないです。
  2. GFOを使用する意味をちゃんと理解していない
    1. 0.03ppmぐらいのリン酸塩濃度が良いみたいですが、0ppmのような低すぎる値もよくない。この0.03〜0ppmの間で調節することは難しいので、現在のGFO使用する意味は、リン酸塩濃度が高くなりすぎないように期間限定で使用することだそうです。
  3. GFOと硝酸塩の関係
    1. GFOを使用しても硝酸塩に影響はない。GFOは飽くまでリン酸塩濃度を下げるため。硝酸塩は、別の方法で対処しなければいけないです。
  4. GFOの交換時期
    1. 2週間に一回と言われてますが、餌食の量と関係あるので交換時期は一定ではないです。リン酸塩が上昇してきたら、それが交換時期です。同じ量の餌食をすることで、交換時期を予測することは可能です。
  5. 液体リン酸除去添加剤を忘れている
    1. GFOがよく知られたリン酸除去方法ですが、液体型のものもあります。Brightwell AquaticsなどはPhosphat-Eという商品を出しています。これのほうがどのくらいのリン酸塩を除去できるのか計算できるので制御しやすいです。
  6. 活性炭とPARの関係性を忘れている
    1. 活性炭は海水の黄ばみを取りますが、それにより照明からのPAR値もあがります。まあ、考えれば当たり前ですが。ビデオでは、場合によっては黄ばみにより30%もPAR値の値が低くなるそうです。
  7. 何かやばそうなときに活性炭を活用すること
    1. 全てのケースにあてはまることはないと思いますが、何か水質がおかしいとおもったら活性炭を一時的に使用することで症状が改善することがあります。大量水換えが一番ですが、すぐにできない場合も多いので、この方法を使用することを頭にいれておきましょう。海水中の要らない成分を吸着してくれます。
  8. 水中の有害物質を除いてくれること
    1. 7で書いたのと同じことですね。常時活性炭を使用することで、何か有害物質が海水中に溶け込んだときに知らずに作用してくれている可能性は大きいです。
  9. 活性炭の交換時期
    1. 単純に書くと海水の黄ばみが増してきたとき。水換え時にバケツに取ってみて、水道水と比べてみたり、PAR値が10%以上落ちていたりが指標のようです。
  10. 活性炭の量が多すぎ
    1. 活性炭をリアクターにいれて使用することが多いとおもいますが、大量に使用しても活性炭が吸着する不純物やバイオフィルムで水通りが悪くなり、結局効率が悪くなる。少量を使用し、こまめに交換することがベストだそうです。
  11. GFOを使用する前に充分に洗わない
    1. 充分に洗ってから使用ししないと、ダストが水槽内に入りこみ、HLLE(頭皮欠損症)の原因になる可能性があるそうです。そういったこともあり硬い活性炭を使用することも重要です。
  12. 粒が大きい活性炭のほうが効率が良い
    1. これは逆で小さくて粒の形が統一されている物のほうが良いようです。
  13. 活性炭がどうやって作られているか考えない
    1. 活性炭は当然海水中に入れるわけで、活性炭に含まれる不純物は当然海水中に溶け出すと考えたほうがよいです。ビデオの中ではどこから作られたやつが良いのか述べられていませんでした。
  14. 全ての活性炭が同じだと信じていること
    1. パット見同じですが、効果は大きく違うようです。ビデオの13:20あたりに実験の映像があるので見てみるとよいでしょう。
  15. 活性炭をいれたフィルターバッグの効率
    1. フィルターバックにいれた活性炭をサンプの水流が強いところに置くことで、リアクターで運用するのと同じ効率で運用できます。当たり前ですが、サンプの端っこなどの水流がないところにおいても効果は0です。
  16. GFOと活性炭リアクターを連結して使用する
    1. そもそも活性炭とGFOの理想流量は違うので連結すると理想の結果が得られない。活性炭が詰まってくるとGFOに充分な流量を確保できないなど、デメリットしかない。
  17. ミニリアクターの効果を過信している
    1. 特に活性炭などは少量を頻繁に交換することで良い効率を得るので、小さいミニリアクターでも効果は充分あります。
  18. 活性炭を撹拌して使用する
    1. 少しでも活性炭がふわふわ浮きながら通水していると、活性炭がお互いに擦れ合い、結果的にダストが水槽内に漏れ出してしまいます。ふわふわ浮きあがって舞わないようにしっかりとスポンジなどで押さえつけて使用しましょう。
  19. リアクターで活性炭を使用するときは活性炭が浮き上がらないようにする
    1. 18とおなじですね。舞わないようにしっかりスポンジで挟み込みましょう。これができるリアクターってあまりないようです。Vertexが例にあげられていますが、ほとんどのリアクターは、スポンジで挟み込みできないので、リアクター内で活性炭が舞ってしまうようです。
  20. 活性炭をフィルターソックの直接いれる
    1. これ18と同じですが、フィルターソック内にいれることで、活性炭が舞って削れて水槽内に出すとがでてしまいます。
  21. GFOと活性炭を混ぜて使用する
    1. これちょっと16と矛盾していますが、ビデオでは活性炭1に対しGFO0.5を混ぜて使用するとよいとあります。もちろん、活性炭は撹拌してはいけません。特にGFOと一緒だとすごく削れるので。
  22. ハイブリッドメディアを選択肢にいれない
    1. Chemipureなど活性炭+アルファのメディアを出していますが、その効果は侮れないです。

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