レフジウムって一番僕が好きなコンセプトなんですが、サンプエリアに場所がなかったり、使用している濾過システムの関係で設置できなかったりと、中々個人的に設置する機会がないです。
レフジウムに入れる海藻で一番人気あるのは、英名Chaeto、日本ではホソジュズモと流通しているものです。日本でまだなかった当時に、アメリカからジップロックにいれて持ち帰り、何人かのアクアリストにあげたのが懐かしいです。
Bulk Reef SupplyのYoutubeビデオでレフジウムにありがちな間違い15選があったので、それを解説したいと思います。
- 大きなレフジウムがいると思いがち
- 照明ONの時間を増やすことで、小さいレフジウムでも効率よく栄養塩を下げることができる。また、灯具の効率もよくなっている。大きすぎるレフジウムは、逆に栄養塩を下げすぎる可能性すらある。レフジウムの力を甘く見るなということですね。
- ホソジュズモは、他人のレフジウムからのやつが必要
- コペポーダなどがついてくるので、他人のレフジウムからのホソジュズモを導入することがこのまれていますが、これって要らな厄介者もついてきます。ホソジュズモには、カーリーなどの厄介者がたくさんついているようです。アメリカではメーカーからClean Chaetoが販売されています。
- 充分な量のホソジュズモを使用しない
- はじめから充分な量のホソジュズモを使用しないと、期待した効果がえられない。濾過として使用するんだから、栄養塩にあった量のホソジュズモが必然的にいるわけです。
- 照明をはじめからつけすぎ
- これは出来上がってる水槽には問題ないですが、立ち上げ当初からホソジュズモに照明あてても充分な栄養塩もないので死ぬだけ。
- 過剰・過少照明
- 過剰な照明はホソジュズモは死んじゃいます。蛍光灯などだと光量が少なすぎるようです。これは意外で、昔は10Wぐらいの蛍光灯で飼育してましたが、今はもっとホソジュズモに適した灯具があるので、それを使いましょうということですね。
- レフジウムの照明を調節しない
- 光合成を考えて照明ON時間や光量をちゃんと調節する。例えば、サンゴの色が薄くなってきたりしているってことは、水中内の栄養塩が少なすぎる可能性があります。そういうときは、照明時間をすくなくしたりして、ホソジュズモによる栄養塩の吸収を調節します。
- レフジウムの前にフィルターソックをつけない
- レフジウムにゴミがはいることを防がないといけない
- サンプをちゃんと掃除しない
- サンプはちゃんときれいにしないと、ディスプレイ水槽の調子も悪くなる。同じ用にホソジュズモも定期的に掃除しましょう
- ホソジュズモを刈り取らない
- 増えすぎたホソジュズモは定期的に刈り取ってあげましょう。効率が悪くなったり、中のほうが死んで水質に悪影響があります。
- 素手でホソジュズモを触る
- ホソジュズモを素手で触るのはよくない。ウミケムシなどがいて手を刺されたりします。
- コペポーダを気にしすぎ
- スキマーで取り除かれたりすることを気にしすぎ。彼らはちゃんと隠れて生き延びます。
- ホソジュズモが吸収する成分を考慮する
- 水中の鉄分などはホソジュズモに吸収されます。ホソジュズモが多くなると、その分鉄分のなくなり方も多いです。トリトンのICP-OESなどで微量元素などに不足がしていないか確認しましょう。ホソジュズモに必要な微量元素が入った添加剤がBrightwell Aquaticsから販売されています。
- 他の栄養塩除去メソッドをレフジウムを同時に使用する
- バイオペレット、GFO、炭素源添加などは、ホソジュズモに必要な栄養もとっちゃうので、競合するような濾過システムの共存は厳しい。レフジウムって補助的な役割が多いと思いましたが、現在では立派な濾過システムの1つですね。Tritonメソッドがその1つですね。
- レフジウムとメディケーション
- ディスプレイ水槽の苔対策にいれるメディケーションなどは、ホソジュズモにも当然影響がある。ケミカルによる苔対策するときは、ホソジュズモを他のバケツなどにいれて避難させましょう
- 照明の光漏れ
- サンプエリアにレフジウムを設置することが多いと思いますが、レフジウムの照明の光をちゃんとコントロールしないと、サンプのいたるところに苔が生えてしまいます。
因みに、ホソジュズモに必要とされている成分はChaetoGroの成分から抜粋すると以下のものになります。モリブデン、ニッケルは、硝酸塩軽減には欠かせない微量元素みたいですし、亜鉛は、クロロフィル生成に欠かせないようです。ホソジュズモを入れていて、これらの成分がICP-OESなどで少ない場合は、足す必要があるかもしれませんね。
Potassium (カリウム)- Protein synthesis, water and charge balance, enzyme activation.
Boron(ホウ素) – Chlorophyll production, flowering, root growth, cell function.
Carbon(炭素) – Required for all organic compounds.
Calcium(カルシウム) – Cell wall stability and permeability, enzyme activation, cell response to stimuli.
Chlorine (塩素)- Water and charge balance, photosynthesis.
Iron (鉄)- Required for photosynthesis, component of enzymes utilized in redox reactions.
Magnesium(マグネシウム) – Component of chlorophyll, enzyme activation.
Manganese(マンガン) – Formation of amino acids, enzyme activation.
Molybdenum and Cobalt (モリブデン、コバルト)- Required for nitrate reduction.
Nickel(ニッケル) – Enzyme activation, processing of nitrogenous material.
Sulfur(硫黄) – Component of proteins and the coenzymes that are involved with nutrient utilization and growth.
Zinc(亜鉛) – Chlorophyll production, enzyme activation.