スパスラタの飼育の秘密?

Acropora spathulata、通称スパスラタはオーストラリアに生息するミドリイシです。見た目はA. millepora(ハイマツイドリイシ)に似ていますが、スパスラタのほうが枝が太く鱗のような骨格をしています。

このミドリイシの色維持はかなり難しいとおもいます。これは個人的な経験だけでなく、SNSの投稿などからも分かると思います。アメリカにおいては、多分それが原因で綺麗な個体であっても売れ残ることが多い印象です。だって、購入しても色維持できなかったら意味ないですもんね。あと、フラグで綺麗なスパスラタを販売しているところも、個人的には見たことありません。

そんな厄介なスパスラタですが、生息域から飼育の秘密を探ってみたサイトがありました。スパスラタは主に干潮時にはサンゴが空気中に出るようなところに生息しているようです。このことから飼育環境でも気にしたほうが良い点は以下です。

  • 超浅場にいるので強力な照明が必要広いUV帯域の光もそうですが、水中ではすぐに吸収される赤系の光もいる可能性が大。
  • Reef Flatという超浅場場所には多くのプランクトンが生息しているので、定期的な良質なサンゴフードを餌食することが重要。
  • Reef Flatという場所の水流は非常に強いようなので、他のミドリイシと同様、強いランダムな水流が必要。

昔の日本のメタハラ多灯も飼育スタイルだと、もしかしたら意外に簡単に色維持できたかもしれませんね。あとは、サンゴへの餌やりですね。これは栄養塩があがるため敬遠されがちですが、海外では積極的にミドリイシなどのSPSにもしているのですべきだとおもいます。栄養塩も超低栄養塩環境よりは、ある程度硝酸塩やリン酸塩があったほうが良いという報告もあります。WWCの水槽は、頻繁な餌食をしていますが、全く超低栄養塩ではないです。が、ご存知のように非常に綺麗なサンゴを飼育されています。

参照:https://recifalnews.fr/2019/05/acropora-spathulata-prince-du-platier/